
小児科の対象となる疾患
小児科の対象となる疾患
小児科で最も多い病気は感染症です。お子様は免疫の発達が未熟なため、大人よりも感染症にかかりやすく、症状の進み方も早いことがあります。
当院では、感染の種類や重症度を見きわめながら、必要な検査や治療を丁寧に行い、お子様の回復をサポートします。ご家族の不安にも寄り添いながら、一緒に見守ってまいります。
2歳までの乳幼児がほとんどかかる、よくあるウイルス感染症です。突然38℃以上の高熱が出ますが、比較的元気な様子のまま数日続きます。熱が下がると全身に小さな赤い発疹が出て、数日で消えていきます。機嫌が悪くなるのは熱が下がったあとが多いです。後遺症を残すことなく、1週間程度で自然に回復します。
高熱が続きやすく、喉の痛み(咽頭扁桃炎)、目の充血(結膜炎)、下痢や嘔吐(胃腸炎)など多彩な症状を引き起こします。感染力が強く、5日以上熱が続くこともあります。大人にうつることもあるため、注意が必要です。
夏に流行するウイルス感染症で、手のひら・足の裏・口の中に小さな水ぶくれができます。口の中の発疹は痛みを伴い、食べにくくなることも。飛沫や接触でうつるため、予防には手洗いが重要です。
急な高熱、頭痛、筋肉痛、全身のだるさなどが特徴のウイルス感染症です。特に冬に流行し、肺炎や脳症といった合併症を起こすことも。発症初期は検査で陰性になることもあるため、熱が続く場合は再診をおすすめします。学校感染症に指定されており、登園・登校には一定期間の休養が必要です。
学童期以降に長引く咳を伴う呼吸器感染症で、気管支炎や肺炎の原因となります。咳は熱が下がった後も3~4週間持続します。気管支喘息の方は、症状を悪化させる原因にもなります。自然治癒する感染症ですが、症状が重い場合は抗生剤で治療を行うこともあります。
ウイルスや細菌によって引き起こされ、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状がみられます。脱水に注意が必要で、経口補水療法(ORT)が効果的です。特に冬場は集団での流行が多く、手洗い・消毒が予防の鍵です。
溶連菌という細菌がのどに感染し、発熱、咽頭痛、舌のブツブツ(いちご舌)などを起こします。抗生剤で治療可能ですが、腎炎などの合併症を防ぐため、処方された薬は最後までしっかり飲み切ることが大切です。
傷口や虫刺されの場所をかいたことで細菌が感染し、水ぶくれやかさぶたが全身に広がる病気です。特に夏場の乳幼児に多く見られます。早めの治療で1週間ほどで治ります。兄弟間などでうつることもあるため注意が必要です。
非常に感染力の強いウイルスによる全身感染症です。発熱、咳、鼻水、目の充血などが続き、やがて赤い発疹が全身に広がります。ワクチンで予防可能ですが、海外から持ち込まれることによる流行には注意が必要です。
発熱とともに赤い発疹が出て、水ぶくれになります。かゆみが強く、1週間ほどでかさぶたになって治ります。治癒後もウイルスが体内に残り、将来「帯状疱疹」を起こすことがあります。ワクチンで予防可能です。
ムンプスウイルスによる感染症で、耳の下(耳下腺)が腫れて痛みを伴います。発熱とともに片側から腫れ始め、数日後に反対側も腫れることがあります。髄膜炎、膵炎、精巣炎などの合併症をきたすこともあるので、予防接種が推奨されます。
気管支喘息やアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎などに対して、日本小児アレルギー学会や日本アレルギー学会のガイドラインに基づいて診断や治療を行います。当院での対応が難しい場合は、十分な診療が可能な医療機関と密に連携をとって対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
気管支喘息は、咳やゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音が繰り返し出る病気です。気道が敏感になっていて、風邪や運動、天気の変化、アレルゲンなどの刺激で症状が悪化することがあります。お子様の症状や年齢に応じて、吸入薬や内服薬などを用いた治療を行い、発作の予防とコントロールを目指します。正しい治療と日々のケアで、安心して学校や外遊びができるようサポートいたします。
食物アレルギーは、特定の食べ物を摂取した後に、皮膚の発疹やかゆみ、腹痛、嘔吐、呼吸困難などの症状が現れる状態です。乳幼児期に多く見られ、卵・牛乳・小麦などが主な原因となることが多いですが、成長とともに自然に改善していく場合もあります。
当院では、これまでの症状の経過や食事内容、家族歴などを丁寧にお伺いしたうえで、必要に応じて血液検査などを行い、アレルギーの有無や程度を確認します。
ただし、確定診断や原因食材の判断に必要となる「食物経口負荷試験」については、当院では実施しておりません。必要に応じて専門の医療機関をご紹介させていただきます。
アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹がくり返し出る慢性的な皮膚の病気です。お肌のバリア機能が弱く、乾燥やアレルゲン、汗などの刺激で悪化しやすい特徴があります。スキンケアの基本から保湿・外用薬の使い方まで丁寧にご説明し、お子様の年齢や症状に合わせた治療を行います。
アレルギー性鼻炎は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりが長く続く病気で、ダニやハウスダスト、花粉などが原因となることが多いです。夜間や早朝に症状が強く出ることもあり、集中力や睡眠にも影響します。日常生活での予防法に加え、抗アレルギー薬の内服・点鼻薬などで症状の軽減を図ります。
夜尿は、5歳を過ぎても夜間に無意識におしっこが出てしまう状態をいいます。多くは成長とともに自然に治りますが、年齢が上がっても続くと、子ども自身の自信や心にも影響を与えることがあります。
夜尿の原因は、膀胱の機能の未熟さ、夜間の尿量の多さ、深い眠りなどが関係しており、決して本人やご家族の努力不足ではありません。
子どもの便秘はとてもよくあるトラブルのひとつです。数日お通じがない、うんちが硬くて痛がる、出すのに時間がかかるなどの症状が見られます。便秘が続くと、おなかが張る・食欲が落ちる・おねしょが増えるなど、全身の不調にもつながることがあります。
当院では、日常生活での食事や排便習慣の見直しを基本に、お子様の状態に応じて内服薬などの治療も行います。小さな頃から、早めの適切なケアが、長引く便秘を防ぐポイントです。
あせもは、汗をたくさんかいたあとに皮膚の汗腺がつまって起こる湿疹です。特に夏場や、肌がふれる首・背中・おむつまわりなどに赤いぶつぶつができやすく、かゆみを伴うこともあります。
基本的には清潔と保湿を心がけることで自然に良くなりますが、かゆみや炎症が強い場合には、薬を使ってしっかり治すことも大切です。当院では、症状に応じて外用薬の使い方やスキンケアのコツをお伝えします。
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